吾輩は犬である
名前はむつ
あの猫ほどではないが
吾輩も家にはいるまで、なかなかに苦労をした。
主人が引き取りにきたおり、
どうにも腹の調子が悪かったらしく
吾輩は主人の手に盛大な下痢をしたのである。
主人の飼い主としての覚悟は素晴らしいもので大半を手皿で受け止めたが、
彼の妻君はGUにズボンを買いに走るはめになったのだった
そのような状態で吾輩のようないたいけな子犬の環境を変えるとよろしくないだろうと、全会一致で
一週間、引き取りの様子をみたのである
しかし、子犬の成長は窓際においてせっせと毎日水を変えたアボカドのタネなんかよりも数倍早い。
主人は吾輩を迎えるのを待ちきれず
ついに、<仮むつ>なるものを買い、空のケージに入れてなでまわすに至った。
冒頭の写真の彼こそ、この仮むつである。
皮肉なことに
吾輩が無事に家に引き取られた後、
彼は成長した吾輩の牙に振り回され、両耳をもがれ、
現在の犬版ドラえもんのような姿になる。
申し訳ない。
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